蟻地獄

Twitterに書ききれない長めの文とか書くよ

VALUの正体はIPO投資バブル

VALUは発行者がMy VALUを100%持った状態でスタートします。発行者の人気が出るとVALUが欲しい人が増えるので、需要と供給の原則によりVALU価格は上がります。発行者がMy VALUを売却すると市場に流通するVALU総量が増えるので、需要と供給の原則によりVALU価格は下がります。つまり、発行者の人気上昇速度とMy VALU売却速度が均衡してやっと現在価格が維持できるのです。人気が上昇していないのにMy VALUを売却すれば価格は下がるのが自然です。逆にVALUが値上がりするためには、人気上昇速度がMy VALU売却速度を上回る必要があります。VALUの値上がりを期待して買うというのは、実はかなり分が悪い勝負なのです。

でもVALUをやっていると、「有名人の初動を押さえて儲かった!」とか「○日連続ストップ高!」みたいな景気の良い話をよく聞きますよね。実はこれ、上記の需要と供給の仕組みとは全く関係ありません。VALUの初値は登録時のSNSフォロワー数によって決まります。ですが、この初値は大抵安すぎる価格になっています。なので、初値から適正価格に調整されるまでの間は価格が上がり続けるのです。初値近くで買って、買う人がいるうちに売り抜けられれば差額が得られます。これは株の世界でいう「IPO投資」に当たります。これは参加者同士でゼロサムゲームをやっているだけであり、「発行者に支援したら人気が出てVALU価格が上がった」のではありません。そもそも、アーリーステージの個人に投資して、1~2週間みたいな短期で結果が出るわけがないのです。現在のVALUは、運営が意図した「個人を応援する」のとは全く別のゲームで盛り上がっている状態です。

VALUが運営の意図した使い方をされるためには、「IPO投資で儲からなくする」というのが一番有効なのではないかと思います。もちろんそれにより流入する資金は減るでしょうが、このままIPO投資バブルが続けばVALUは個人の応援とは名ばかりのevilなサービスになってしまいます。