2020/5/30追記
維持費が高いのでOffline Modeにしました。Aurora Serverless、400PV/月くらいでも$50くらい掛かるよ!
出来上がったものがこちらです。
Hubs Cloudとは、MozillaのソーシャルVR「Mozilla Hubs」を自前のAWSアカウントで立てることのできるCloudFormationテンプレートです。あまり詳しくない人向けに説明すると、マストドンのVR版だと思っとけばだいたいあってます。
Mozilla Hubsはオープンソース化されており、がんばれば自前で1からビルドしてデプロイすることも可能です。しかし、現代のWebサービスのデプロイはなかなか複雑で、Apacheの公開ディレクトリにファイルをコピーすれば終わりというわけにはいきません。Hubs Cloudは、GUIをぽちぽちするだけで冗長化とオートスケーリング対応済みのそのまま本番投入可能なサーバを立ち上げることができます。いい時代になったものですね。
Hubs Cloudをわざわざ立てなくても、本家のMozilla Hubsでも自分のプライベートルームを作って自前アバターやシーンをインポートすることは可能です。ではなぜ人はHubs Cloudを立てるのかというと、自前で立てることでAdmin画面に入ることができるようになります。Admin画面では以下のような項目の変更が可能です。
- デフォルトで選べるアバター・シーンのラインナップ (Mozilla Hubsのデフォルトアバターはちょっとバタ臭いですよね。
アバターだけに) - Title・Description・ロゴなどのブランディング
- トップページのDocs・Communityなどのボタンのリンク先、表示非表示
- Adminユーザー以外がルームを作れないようにするなどの権限設定
- UIの配色
逆に言えば、上記のような項目を変えたいわけではなく単に自分のプライベートルームを作りたいだけであれば本家のMozilla Hubsで十分です。Hubs Cloudは最小構成でも$40/月$100/月くらい掛かります。マストドンを立ててみたものの結局Pawooしかアクセスしてないそこのあなた、本当にHubs Cloudを立てる必要があるかはよく考えましょう。私はよく考えずに立てました。勢いって大事だよね。
立て方
こちらのページに従って作業するだけです。レシピをアレンジしないことが重要です。初心者はまずレシピ通りに作ってみましょう。
特に「2. Register a new domain name on Route 53」を下手にアレンジして失敗している人が多いようです。ドメインの構成についてはこちらのページに詳しく書いてありますが、どのパターンにしても、新規ドメインを2個買う必要があります。はい、2個です。「うそやん、うまいことやれば1個でできるやろ?」とか「既に持ってるドメインのサブドメインで運用したろ」と思うことでしょう。そう思っていた時期が私にもありました。「Route53で管理されている」「未使用のドメインが」「2個」必要です。ここはあきらめてさっさとドメインをポチりましょう。
日本語化について
私が立てたインスタンスは日本語化されていますが、これはどうやっているのかというと、クライアントのリポジトリをフォークしてコードをいじりました。こちらのページに書いてある通り、既にデプロイフローが用意されておりクライアントを簡単に差し替えることができます。
言語ファイルはhttps://github.com/mozilla/hubs/blob/master/src/assets/translations.data.jsonにあります。現状だとこの"en":{}
の中身を直接書き換えてしまうのが日本語化の一番簡単な方法です。"ja":{}
というキーを追加してもうまく日本語化されません。というのも、一部言語を"en"
決め打ちで書かれているコードがあるからです。決め打ちで書かれている部分を修正するプルリクを投げようかとも思いましたが、現在こちらのIssueで議論されているように、多言語対応についてはライブラリをFluentに変更してPontoonを使ったワークフローでやっていくようです。なので、現在のコードベースのまま多言語対応しても無駄になる可能性が高そうです。
まとめ
早く本家が多言語対応しますように。 Fluentに詳しい人、OSSに貢献できるチャンスですよ!!!