蟻地獄

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VALUのルールはおかしい

VALUは発行数が決まっており、今のところ増資も分割もできません。これは、エルドラド(黄金郷)伝説に学ぶ、VALUで増資を許すことの愚かさで指摘されている通り、VALUを株式と捉えると至極真っ当な制限です。

では、VALUの増資・分割は今後もできないと仮定して、発行された自分のVALUを全て売り切ってしまった人はその後どうすれば良いでしょうか?まあ実際にはVALUを全て売り切るのはけっこう難しいので、売り切らなくても需要が飽和してVALUがそれ以上売れなくなったタイミングということでも良いです。要は、自分のVALU放出による収入が無くなった時点ということです。

この時点では既に結構な数のVALUERを抱えています。VALUによる収入はこれ以上見込めませんが、今後もVALUERに対して優待を続けていくつもりなのでしょうか?もちろん優待には期限が指定できるので、その期限切れをもって優待を終了とすることもできます。ですが、魅力的な優待でVALUの価格を維持してきた人の場合、優待を終了するとVALUの価格は暴落し、信頼は地に落ちます。各所で指摘されているような、売り逃げ悪徳ユーザーと変わらなくなってしまうわけです。

本物の株式の場合、IPOによって得た資金で事業を行い、その収益を株主に還元しています。事業によって継続的な収入があるため、当然ですが新規公開株を売り切った後も株主への還元を継続できるわけです。じゃあVALUでも新規公開VALUの売却益は事業を起こすために使い、その事業の収益をVALUERに還元するのが健全なんじゃないかと思いますよね。

ところがどっこい、実は「VALUの発行により得た対価を充てて事業を行い、これにより生じた収益又は当該事業にかかる財産をVALUERに分配する行為」は利用規約で明確に禁止されています。本物の株式になっちゃうと法律的にヤバいので、本物の株式のようには運用できないようになっているのです。VALUを売り切ってしまった人は、VALUと無関係の事業で得た収益を投じて優待をボランティアで継続していくか、優待を終了して売り逃げ呼ばわりされるかの2択を迫られるわけです。

このルールのおかしさは、VALUが株式を模しているにも関わらず、本物の株式になってしまうと違法であることに起因しています。VALUがこの先生きのこるためには、株式を模すことをやめ、現状多くのユーザーがそう認識しているように、サービス利用権のマーケットプレイスとしてルールを整備し直すのが健全だと思います。